QLCへのこだわり

Western Digital Innovation™ を活用し、QLCドライブでパフォーマンスを落とさずにビット密度を高める方法をご紹介します。新しいWestern Digital PC SN5000S NVMe™ SSDがその実例です。

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QLCとは?

メモリーセルはフラッシュNANDストレージを構成する基本要素です。初期のメモリーセルは、1ビット、つまり1か0だけを保存していました。これをシングルレベルセル(SLC)と呼びます。

フラッシュストレージが高度化するにつれて、エンジニアは各メモリーセルにビットを追加する方法を発見しました。マルチレベルセル(MLC)は2ビットを格納し、トリプルレベルセル(TLC)は3ビットを格納できます。

クアッドレベルセル、つまりQLCは、メモリーセルあたり4ビットを格納できます。これはTLCと比べ33%多く保存できることになります。

QLCとTLCの違い

QLCとTLCはどちらもデータストレージにおける重要なテクノロジーです。

OEMやその他の関係者にとっての最適なアプローチは、それぞれのテクノロジーが持つ強みにより異なります。そして、ユーザーにとって最良の結果を得るには、QLCとTLCの違いを理解することが重要です。

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大容量化

QLCは、セルあたり4ビットを格納することでストレージ密度を高め、セルあたり3ビットのTLCよりも大きな容量を提供します。

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コスト効率

QLCはTLCに比べてセルあたりの容量が大きく、コストも抑えられるので、大容量ソリューションをより利用しやすくします。

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読み出し集約型のメリット 

QLCは、大規模なコンテンツライブラリの閲覧や要求の厳しいビジネスワークロードの処理など、読み取り中心の用途で優れたパフォーマンスを発揮します。

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バランスの取れたソリューション

Western Digital Innovationにより、QLCの容量のメリットを生かしつつ、耐久性やパフォーマンスが劣るという従来からの課題も克服しています。

QLCのメリットを得られるユーザーは?

データを保存する場合、QLCは役に立ちますが、とりわけOEMに大きなメリットをもたらします。OEM(相手先ブランド製造業者)は、ビジネス用途のアプリケーションを扱うユーザーや家族のコンテンツを整理するユーザー向けに、高性能かつコスト効率の高いデバイスの提供に尽力しています。

QLCフラッシュNANDテクノロジーにより、OEMはユーザーにさらに大きな容量を提供できます。OEMは、ビット密度の向上と高性能の両立が可能なQLCフラッシュに投資すればよいのです。

なぜQLCが重要なのか?

QLCは、TLC、MLC、SLCのNANDフラッシュよりも、1つのメモリーセルに多くのビットを保存することができます。つまり、従来のセルと同じ面積でより多くのストレージ容量を提供できるため、GBあたりの総コストを削減できるのです。

ユーザーがより多くのコンテンツを作成し、より多くのデータを保存し、より多くの情報を消費するようになるにつれて、容量を拡大し、なおかつコスト効率よく、これを実現する方法が求められています。QLCを採用したSSDなどのストレージデバイスでは、ビット密度の向上により、物理的なサイズを増やすことなく、より多くのストレージを格納できます。

OEM向けQLCを見る

OEMは2026年までにクライアントSSDの50%以上でQLCを採用することになると予想しています。1

ユーザーは、より多くのコンテンツを作成し、より多くのメディアを共有し、より多くのデータを保存するようになっています。コンシューマーおよびビジネスユーザー向けのデバイスを構築するOEMにとって、QLCは同じフットプリントでより大きな容量を、GBあたりのコストを抑えて実現できます。

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BiCS6は、QLCのビット密度をTLC製品並みの速度で提供できるので、OEMに大きなメリットをもたらします。

フラッシュNANDメモリーの設計における数十年の経験を持つWestern Digital Innovationにより、QLCメモリーは当社のTLC製品の一部に匹敵する速度に達するようになりました。2

OEMはWestern DigitalのnCache 4.0を採用しQLCを最適化できます。

ビット数が増え、データ転送速度が上がるほど、データ保持、パフォーマンス、耐久性を高めるために、より複雑なアーキテクチャが必要となります。ここでWestern Digital独自のnCacheが大いに役立ちます。どのようにでしょうか。

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スピードと容量を併せ持つ

Western Digital nCache 4.0は、ダイナミックSLCテクノロジーを採用し、データをSLCブロックに高速書き込みし、アイドル時にQLCにコピーします。

スマートキャッシュ

Western Digital nCache 4.0は、データのドライブへの書き込み方法をインテリジェントに制御することで、QLC SSDの寿命を延ばすことができます。これにより、メモリーセルの劣化を最小限に抑え、データをより安全に、より長く保持できるようになります。

さまざまなユースケース

Western Digital nCache 4.0は、コンテンツを作成する場合でも、次のプロフェッショナルプロジェクトに取り組む場合でも、大容量で高速なパフォーマンスを提供します。

コスト効率の高い容量

Western Digital nCache 4.0とQLCを組み合わせることで、コストを抑えつつ大容量のドライブを提供し、ユーザーはパフォーマンスを損なうことなく、より多くのデータを保存できます。

QLC SSDを見る

Western Digital PC SN5000S NVMe™ SSD

Western Digital PC SN5000S NVMe™ SSDは、パフォーマンス、耐久性、妥協のない信頼性を兼ね備え、パフォーマンスを損なうことなくQLCの容量を実現します。

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両方を併せ持つ

優れたパフォーマンスと信頼性の両方を兼ね備えた、
コスト効率の高いQLCを実現します。

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ワークフローを最適化

Western Digital nCache 4.0ダイナミックSLCテクノロジーは、耐久性を損なうことなくパフォーマンスを向上させます。

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高負荷のワークロードにも対応したパフォーマンス

PCIe® Gen4x4およびNVMe™ 2.0を活用し、最大6000MB/秒の読み出し速度で、高負荷のワークロードに対応します。3

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必要な人に必要なデータを届ける

TCG Opal™ 2.02セキュリティにより、追加の保護機能でこのドライブ(自己暗号化オプションのみ)を守り、安心感をもたらすことができます。

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優れた電力効率

使用中のデバイスの電力効率が旧世代に比べ最大20%向上します。4

QLCについてご質問がありますか?

QLCの詳細については、専門家にお問い合わせください。

開示:
1. 原典:IDC, Worldwide Solid State Drive Forecast Update, 2023-2027(ソリッドステートドライブ(SSD)の世界予測、2023~2027年)、#US50021623
2. 社内テストに基づきます。Western Digital PC SN5000S Gen 4.0(BiCS6 QLC)とWestern Digital PC SN740 Gen 4.0(BiCS5 TLC)の比較。
3. 特に明記されていない限り、読み出し速度に基づきます。1 MB/s = 毎秒100万バイト。1 GB/秒 = 10億バイト/秒。社内テストに基づきます。パフォーマンスは、ホスト機器、使用状況、ドライブの容量、その他の要因により異なります。
4. Western Digital PC SN740 2TBモデルとの比較に基づきます。

製品仕様は予告なしに変更されることがあります。写真は、実際の製品と異なる場合があります。

Western Digital、Western Digitalのデザイン、Western Digitalのロゴ、およびnCacheは、米国および他の国におけるウエスタンデジタル コーポレーション、またはその関連企業の登録商標または商標です。NVMeのマークは、NVM Express, Incの登録商標です。PCIe®は、PCI-SIGの登録商標です。TCG OpalはTrusted Computing Groupの商標です。その他の商標は各所有者に帰属します。

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